BOSS  case07

2009.06.03 Wednesday 21:58
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      天海祐希が「警視庁捜査一課特別犯罪対策室」の室長・大澤絵里子を演じるスタイリッシュな刑事モノである。
     フジテレビにて、毎週木曜日PM10:00〜放映されている。
     なかなか、当日見ることが出来ず、ビデオ録画に頼っているのだが、天海祐希のBOSSぶりに、なんだか励まされるような気がして、私にしては、なかなか良いペースで見ていると言える。

     天海祐希自身が、オフィシャルサイトのインタビューで、「警察が舞台になっているが、その組織の中で繰り広げられる人間模様は、一般社会にも重ね合わせられるものだと感じている」と言うような事を語っているが、働く女性にとって、大澤絵里子の存在は、自分を投影する共感体であることに違いない。
    (もちろん我々の大多数が、美貌も才能も・・・ましてや役職、活躍の舞台などはないわけだが)
     女性であるが故、組織のアピールに利用されるところや、どこか軽んじられ、何かあったら切り捨てられようとする危なっかしさ・・・きっと絵里子に比べたら、我々の身の回りでは取るに足りない事しか起きていないのだろうが、既視感のある職場風景なのである。

     (話の大筋からは外れるが、戸田恵梨香の存在もこのドラマを気に入っている大きな理由だ。可愛い顔をして、かなり癖のある役を好む女優さんだ。今回の、科学捜査班から配属された、社会適応能力皆無の木元真実もかなり良い!)

     さて、本日見たのは、 5/28放送のcase07である。

     富田靖子演じる高峰仁美は、潔癖に生き、正義を貫いているとされるジャーナリスト。しかし、彼女は、スクープをものにするために、人を見殺しにした過去を持もっていた。そして、それを隠すために2人を殺し、罪を重ねる破目に陥る。
     証拠を積み重ね、大澤絵里子に追い詰められた高峰は罪を認める。

    「どうしてなの?」
     ここから続く天海祐希の台詞は、圧巻としか言いようがない。
    「心に弱さがあるのは、当然!
    でも、その弱さに負けちゃいけない人間もいる。
    プライドがあったはずでしょ。」
     なんだか、活字におこせば、変哲もない言葉だ。しかし、
    「プライドがあったはずでしょ。」
     切れば血が吹き出るような痛切な言葉を、天海の声で聞いたとき、なんだが、弱い自分が思い当たり、不覚にも、ぐっときてしまった。

     追い詰められたジャーナリストは言葉をつなぐ。
    「事件には声があるの。ほぉっておいても誰かに聞いてもらえる声もあれば、小さくて誰にも届かない声もある。私は伝えたかった。小さな声を伝えるためには私が大きくならないといけない。だがら、」
     その声をさえぎって、大澤絵里子は言う。
    「それは違う。
     あなたの言葉に温度があれば、例えどんなに小さな声でも、誰かには必ず届く。そうじゃない?」

     二人の仕事に生きる女性の言葉には、どちらにも真実がある。

     この二人が、もっと以前から友だちであったなら、こんな事件は起こらなかったかもしれない。いや、気持ちのどこかでは、何も起こらない状況下では、この二人が友達になることはなかっただろうとも思う。

     自分を支えるのも自分、理想を忘れないでいるのも自分。
     突っ張って自分の理想を追い求める生き方には、リスクと孤独が付きまとう。

     最近の企業は、家庭をもって子どもを育て、働くお母さんを大切にする。そういう環境の人が心地よく、会社に残れるように制度を固めることこそ一流企業の証だという考え方がある。もちろんそ自体は大切なことであり、真実でもあり、歓迎すべきことだ。しかし、企業は、それもイメージ戦略。
     ライフバランスこそが、社員の鏡であるともてはやし、光を当てる。
     キャリアウーマンという言葉に理想を込めてきた、1960年代生まれの戦士たちは、人間的に偏っているのではないかという評価をもらったところで、光が当らなくなったところで、仕事に心血を注いできた自分を簡単には捨てることは出来ない。
     プライドの問題なのだ。

     ドラマの中でも、部下の言葉に反応して、大澤絵里子が
    「別に、独身を貫いてきたわけじゃないわよ〜」
    というシーンがあるが、その通りだろう。

     しかし、誰にも、時代にさえ振り回されない強さが、大澤絵里子にはある。
    うらやましいと心から思う。

     温度ある言葉を持ち続けられるように。私も、また明日から頑張るとしよう。

     その言葉は、必ず・・・・誰かに届くのかなぁ。
     

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